日本創生投資

Column

2020.08.15

サラリーマンがM&Aをするべき理由①

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・日本型サラリーマンは絶滅する

サラリーマンはなぜ会社を買うべきなのでしょうか――。ひとつ目の理由は、日本型雇用のサラリーマンが絶滅する運命にあるからです。

ここでいう「サラリーマン」とは、「終身雇用」「一括新卒採用」「年功序列」という、いわゆる日本型雇用形態に守られたホワイトカラーのことを指します。拙著「資本家マインドセット」でも書きましたが、サラリーマンはいま、幕末の武士のような存在です。私が指摘する以前に、日本型雇用形態がいま風前の灯火であることは、サラリーマンの皆さん、ご自身が身にしみて感じていることではないでしょうか。

日本的サラリーマンが必要とされた時代が、かつてはたしかにありました。日本の高度経済成長期です。「巨人、大鵬、卵焼き」「いつかはクラウン」といった同じ価値観をみんなが共有し、少品種大量生産の時代でした。

そんな時代の日本的サラリーマンは、新卒一括採用でピュアなまま社風に染まり、会社に高い忠誠心を持つ人たちばかりでした。結婚も社内結婚が多く、私生活も会社丸抱えで、同僚とも家族ぐるみのつき合いをしました。

彼らはマニュアル化された単純作業を黙々と続け、定期的なジョブローテーション(転勤、転属)にも文句は言いません。スキルは浅いが、広くなんでもこなせる「兵隊」の純粋培養。それが日本の「ふつう」のサラリーマンでした。

ある環境に過剰適応した生き物は、変化に対応できず絶滅します。明治時代までの400年ほどの間、支配階級にあった武士という存在は、明治維新という時代変化によって姿を消しました。日本的サラリーマンは、その存在に意味があったのはバブル期まででしょう。バブル崩壊以降、グローバル化、IT化などの時代変化によって、その生息域は狭まり続けています。いまは、消費者の多様な価値観に合わせて、多品種少量生産で、次々と新しい商品やサービスが求められる時代となっています。かつての日本的サラリーマンが過剰適応した環境とは大きく変わったのです。さらにはこの1年の新型コロナウィルスのパンデミックが、その絶滅にますます拍車を掛けるはずです。

・日本型雇用形態は普遍的ではない

日本型雇用形態が普遍的ではないことは、その特徴を羅列すればわかります。なんにもできない新卒の社員。実績とは関係なく、年齢とともに上がっていく給与。定年まで守られた雇用で、定年間近は働かずとも高給を取っている。ひどくいびつな雇用形態と言えます。

もちろん、雇用にはいろいろな形があっていいでしょうし、数多くの会社の中に、日本型雇用を特徴とする会社があってもいいと思います。しかし、いまの経済を牽引するのはGAFAであり、GAFAのような会社では、高度なスキルを持った人材の中途採用、実績やスキルを根拠にした給与、職務内容と雇用期限付きの雇用契約が当たり前になっています。日本型雇用形態とは真逆の特徴です。

GAFAのような雇用形態の方が明らかに経済合理性は高いですし、現在の社会経済システムにおいては、そんな働き方が主流になるのは明らかです。それは、なかなか日本型雇用が払拭されない日本の会社においても同様となるでしょう。

「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」とトヨタの豊田章男社長が述べたのが2019年でした。その後のトヨタは、春闘でのベアの有無を非公表にし、定期昇給も廃止したと報道されています。日本型雇用の象徴と言われたトヨタの変化は、日本型雇用の終焉、日本型サラリーマン絶滅社会の到来を示しています。

・サラリーマン40代強制定年時代が訪れる

そして、日本型雇用形態が刷新されていくとき、真っ先に雇用を切られるのが、年齢の高いサラリーマンです。私は、今後10年ほどは、「サラリーマン40代強制定年時代」がやってくると指摘しています。

40代強制定年時代では、いまサラリーマンの方は、40代になったら、一部の出世競争に勝ち残った人以外は、会社から放り出されます。事実、多くの企業では、早期退職の募集対象を40代にまで下げてきています。いまの日本企業には、かつてのように「働かないおじさん」を雇っておく余裕はないのです。

ならば、雇われる側としては、その会社での先行きが見えた人は、自分から能動的に会社から出るしかありません。それは転職や起業という形でももちろん構いませんが、それらに加え、「会社を買う」という選択肢があることを視野に入れてほしいのです。40代になったら会社を飛び出し、それまでの経験、身に付けたスキルを生かせる小さな会社を買うという選択です。会社を買えば経営者となり、延いては資本家になる道も開けるでしょう。

会社を買って中小企業の経営者になると、収入はどうなるのでしょうか。続いてのコラムでは、サラリーマンが会社を買うべき理由を、収入の面から詳しく見ていきたいと思います。

また、日本創生投資は、事業成長を目的とした、中小企業によるM&A活性化に貢献すべく、M&Aのコンサルティング/サポート事業も行っています。

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