M&Aマッチングサイト「BATNOZ(バトンズ)」とは?評判・料金体系も紹介!

M&Aマッチングサイトとは?

今回のコラムでは、スモールM&Aのソーシングの一つとして有効なM&Aマッチングサイトの中の一つである「BATONZ」について扱っていこうと思いますが、まずは皆さんに、M&Aマッチングサイトについての説明します。

M&Aマッチングサイトについての詳しい解説や、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)を投資ファンドの視点から比較したコラムは下記の関連記事からご覧いただけます。

関連記事→M&Aマッチングサイトに関する記事はこちら

そもそも、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)とは、インターネット上に企業情報を登録することで、容易に売却・買収候補を探すことができるサービスです。買い手目線だと、手軽に、安く、自分自身で、案件をソーシングすることが可能なため、今やM&A市場(特に事業承継M&A)において、かなり大きな役割を果たすようになってきています。

しかし、このM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)にも、

  • ①サイト上にダミー案件や質の低い案件が存在していること
  • ②専門家やコンサルタントの利用には別途追加費用を要すること
  • ③自分1人でディールを遂行しようとした際、経験や知識の欠如から、ディールブレイクを引き起こしてしまう可能性が存在すること

などといった課題が存在する上に、現在では、質を問わず多くのM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)が登場するようになったため、どのM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)に登録したり、どこで案件を探したりすればいいのか、迷ってしまう人が増えてきている、というのをよく耳にします。

M&Aセンターが出資するBATONZとは?

そこで、ここからようやく今日のコラムのメインである、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)において国内最大級を誇る「BATONZ」について、我々投資ファンドが紹介したいと思います。

そもそも、「BATONZ」とは、2013年にM&A仲介会社において、国内最大級を誇る日本M&Aセンターが、提携している会計事務所に向けて、「M&A業務ツール」として提供が開始されたもので、元々の名前は、“どこでも事業引継ぎ”サポートシステム「@net(アットネット)」というものでした。その後に、サービス名称を「&Biz(アンドビズ)」に変更したり、日本M&Aセンターから分社したりなどの歴史を経て、現在は、株式会社バトンズとして、サービス「BATONZ(バトンズ)」を提供する形になっています。

なお、現在(2022年1月時点)では、日本M&Aセンターは、32.46%を出資する株主の立場として、アドバイスや提携を行なっています。

そんな「BATONZ(バトンズ)」は、ユーザー数138,906 名、累計案件数14,000件超を誇る、国内の事業承継マッチングサービスでは最多のM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)となっています。(*2022年1月時点)

また、2021年には『Gomez M&Aプラットフォームサイトランキング2021 』にて、総合第2位になるなど、実績も十分となっています。

ちなみにこのランキングは、中立的な第三者としての立場から客観的な評価を行うモーニングスター株式会社が発表したもので、「ウェブサイトの使いやすさ」・「サイトの安定性・セキュリティ」・「便利なサービス・機能」・「情報の充実度・信頼感」の4つの項目で評価・作成されたものになります。

中でも、「BATONZ」は、「サイトの安定性・セキュリティ」で2位、「便利なサービス・機能」で1位、「情報の充実度・信頼感」で2位を獲得し、総合2位の座を手にしています。(ちなみに総合1位はTRANBI、総合3位はSPEED M&Aでした)

関連記事→TRANBIについて解説した記事はこちら

ここから、投資ファンドである我々が説明する前に、「便利なサービスや機能が備わっていること」・「サイトのセキュリティが安定していること」・「情報の充実度や信頼感が高い」などが、強みとして挙げられそうですね。ちなみに、便利な機能やサービスとは、「お気に入り機能」や「おすすめ売り案件」などが挙げられ、買い手・売り手の両方にとって、使いやすいサイトとなっています。

ここから、先に挙げた、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)の課題の、『①サイト上にダミー案件や質の低い案件が存在していること』は、他のサイトよりも解消できているのかもしれません。(弱みの面でも少し触れます)

実際のBATONZの特徴・評判は?

そんなBATONZの特徴としては、国内では有数の規模・掲載件数を誇ることが挙げられると思います。先に述べた、ユーザー数138,906名や累計案件数14,000件超だけではなく、累計マッチング数約100,000件と累計成約実績数は1,188件は国内最多と、第三者から見ても素晴らしい規模と実績であることがわかります。このため、買い手・売り手とともに、マッチング相手の選択肢を増やせ、ファーストコンタクト前にしっかりと比較検討できるという面でもBATONZは有効になるでしょう。

また、他の特徴として挙げられるのは、M&A実行時のディールサポートの充実度です。これはBATONZに、日本M&Aセンターが出資していることもありますが、FAや専門家の派遣制度といったものがあるので、M&Aの実行をBATONZサイト内のみで完結することができます。また、全国の金融機関との連携であったり、資金調達において日本政策金融公庫が提供する「事業承継・集約・活性化支援資金」なども利用できるなど、資金面や専門性においても優れていると思います。

また、ここからは、数多くのM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)を見てきた我々の所感(イメージ)を述べますが、地域/業種問わず非常に幅広く案件が広がっていることに加えて、案件規模も100万円未満のモノから、5億円以上の規模のものまで、幅広くある印象を持っています。さらに、一つ一つの売り案件に、丁寧にBATONZ本部のコメントが入っているので、有象無象の案件が転がっているネット仲介プラットフォームでの案件ソーシングにおいては、かなり手助けになるし、安心感もあるでしょう。

評判としても、我々のサロンメンバーでは、「どの売却希望者・仲介業者も対応が比較的スピーディーで取引自体を早く進めることができた」や「無料会員でも気軽に案件ソーシングできる」といったようなものがあり、「スピードや気軽さ」を高評価としてあげている人もいます。(*BATONZ無料会員の場合)

一方、BATONZの弱みについても少し述べましょう。

我々が感じるBATONZの弱みは、売り手側においては、買い手のエントリーハードルは低くなる(買い手無料/会員登録のみで交渉にも申し込める)ので、ノイズ的な交渉者も混在してくる可能性がある点です。そして、買い手側としては、案件概要に記載の情報が曖昧であったり、抜けている部分もあるので、自分で必要な情報を判断し、足りないものは収集していける能力は必要なことが挙げられると思います。

また、評判としても、「売手にとっては受信メッセージが多いのが理由なのか、返信率がやや低い様に思える」や「案件の成功が、仲介業者によって大きく左右される」といった「スピードや専門家の質」を指摘する声も存在します。これに関しては、スピード感や専門性を売りにしているBATONZですら、この課題を抱えているので、正直これは、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)全体の課題であるということができるでしょう。

BATONZの料金体系

次に、皆さんが一番気になる費用に関してです。

まず、これは多くのM&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)と同様になりますが、買い手も売り手もサイトへの登録料は無料になります。ちなみに、売り手に関しては、「売り案件の掲載」・「マッチング」そして「企業調査」まで無料になっているため、売り手にとっては、嬉しい料金プランになっています。また「最終契約」までにおいても、支援専門家とのアドバイザリー契約をしない限りは無料となっており、案件によっては、売り手は成約報告手続さえすれば「完全無料」になることもあります。

これに対して、買い手も「買いニーズの登録」・「マッチング」・「企業調査」までは、「BATONZプレミアム会員」(この後すぐに説明します)になったり、バトンズDD(約40万円でDDの実行や最大300万円の補償が付く保険が自動付帯される)を利用しなかった場合には、「無料」になります。なお「最終契約」の際には、「成約価額」として最低報酬の25万円(税込275,000円)、もしくは成約価額の2%を支払うことになります。また、支援専門家と仲介契約を締結した場合には、別途料金がかかるため、(月額なら約1~3万円ですが)200万円程度かかると想定しておくべきでしょう。

また、BATONZには、「BATONZプレミアム」「BATONZプレミアムプラス」といった有料会員サービスも存在します。

これは、本気でM&Aをしたい方にはぜひ利用してほしいのですが、有料会員になると、「非公開案件とのマッチング」・「価格査定レポート」・「専門家での相談し放題のサロン」・「M&Aや経営を学べる動画の視聴」などの限定サービスがついてきます。

ここで一番重要なのは、マッチングにおける優越度です。「BATONZプレミアム」や「BATONZプレミアムプラス」では、無料会員では見ることのできない非公開優良案件をみること(もちろん無料会員でも良案件を探すことは可能です)や、自分のニーズにマッチした企業の公開が即時に通達されたり(通常は定期配信なのである程度のタイムラグが存在します)、マッチングした場合に一番手になる確率がぐんと高まるなどのメリットが多く存在します。また、成約時にかかるバトンズ利用料(成約価額の2%)も無料となるのもポイントです。

料金体系としては、「BATONZプレミアム」は、個人なら4,900円/月(税込5,390円/月)で、法人なら9,800円/月(税込10,780円/月)であり、最初の1ヶ月を無料でお試しできるなど、我々としてはかなりリーズナブルな印象を持っています。また、「BATONZプレミアムプラス」は法人限定で29,800円/月(税込32,780円/月)かつ6ヶ月の会員継続が必要となります。

本気でM&Aを考えている方は、ぜひ登録してもいいかもしれませんね。詳細はBATONZからご確認ください。

まとめ

ここまで、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)でも最大級を誇る「BATONZ」を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

まとめですが、「BATONZ」の利用には、まだまだ改善点をあるかもしれませんが、「便利なサービスや機能が備わっていること」・「サイトのセキュリティが安定していること」・「情報の充実度や信頼感が高い」などといった強みに加え、金融機関や専門家との連携が充実していたりする上、有料会員では、よりM&Aの実現に近づく多種多様なサービスを受けられることがわかりました。

第5回のQ&Aコーナーでも述べましたが、買い手にとっては、ソーシングの段階でできるだけ多くのM&Aプラットフォームを巡回し、できるだけ多くの候補先を見つけることが必要になります。(もちろん売り手にとっても、多くのサイトに登録することで売却確率が上がるのでメリットがあります)

関連記事→第5回Q&Aコーナーはこちら

そして、第三者を謳っている我々としても、その中の一つとして、『BATONZに登録する』といった選択肢は、買い手にとっても売り手にとってもかなり有効であると、確信しています。この記事を読んで、会社を本気で買いたい、売りたいと思った方、登録をしてみたくなった方は、BATONZのサイトからお気軽にご登録ください。


記事監修

三戸政和(Maksazu Mito)

2005年ソフトバンク・インベストメント入社。兵庫県議会議員を経て、2016年日本創生投資を投資予算30億円で創設し、中小企業に対する事業再生・事業承継に関するバイアウト投資を行う。


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