M&Aにおいてどうやって会社を探すのか!?複数の方法を紹介

ネットでの買収候補の情報収集する方法

フラッグを立てたら、次は「情報収集」です。

いまならまず、M&Aのマッチングサイトに登録をして掲載案件を見るところからでしょう。ネットには複数のマッチングサイトがありますから、ネットを見るだけで、ある程度の数の案件は見ることができます。しかしそれはソーシングとしてはごく一部に過ぎません。

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M&Aのプレイヤーたちにアプローチする方法

次の一歩は、FAや仲介、商工会議所、事業引継ぎセンターなど、M&Aに関わるさまざまなプレイヤーにアプローチをすることです。メールを出したり、電話をかけたりのほか、アポが取れればどんどん会いましょう。作業としては営業と同じですね。

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プレイヤーたちと話をして、自分のプレゼン資料を見せ、自分の買いたい会社の条件を示します。その人が自分の求める案件をもっていれば紹介してもらえますし、もっていない場合でも、その人の持っている案件に興味を持てるものがないか聞いたり、M&Aについてプレイヤーと情報交換をしたりしましょう。

この段階では、M&Aのプレイヤーたちに、自分を知ってもらうことが大事になります。多くのプレイヤーに自分が買い手のひとりだと認識してもらえれば、その後につながっていくからです。

ソーシングのコツとして、プレイヤーに会うたび、その人の人脈からだれかひとりを紹介してもらうようにしましょう。ひとりに会うたびに、ひとりを紹介してもらうことを積み重ねていけば、あなたのネットワークは大きく広がって、プレイヤーの数珠つなぎができるはずです。そんなネットワークを作って維持していけば、自分の求める案件に出会う確率を高めることができます。

ソーシングは灯台下暗し!?自分の周りを見つめ直す方法

自分の知り合いや仕事の取引先を、「会社を買う」という目線で見直してみることも大事なソーシングのひとつです。

事業承継の相手が、まったく知らない人よりも、取引先や知り合いの方が、売り手にとっても買い手にとっても、そのハードルは低くなります。目を凝らして自分の身の回りを見たら、「この会社はそろそろ事業承継が必要だな」「引き継ぐには良さそうな会社だな」と思える会社が見つかるかもしれません。

このように、ネットを見たり、仲介などのさまざまなプレイヤーとつながりを作ったりすることでソーシングが本格化していきます。

次のコラムでは、ソーシングから、M&Aの実行フェーズに入る約束である基本合意契約までの流れを整理しましょう。


記事監修

三戸政和(Maksazu Mito)

2005年ソフトバンク・インベストメント入社。兵庫県議会議員を経て、2016年日本創生投資を投資予算30億円で創設し、中小企業に対する事業再生・事業承継に関するバイアウト投資を行う。



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