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家業を継ぐのを迷っている方必見!家業を継ぐことのメリット・デメリットについて解説!

親族承継「家業を継ぐ」

“家業を継ぐ”とひと言で表現される中には、何百年以上も脈々と続く超老舗の家業を子どもなどの親族が継ぐ場合だけを指すのではありません。親が創業者でその子どもが2代目として継ぐような、比較的短期間の場合も含めます。いずれの場合も、3つある事業承継方法のうちの親族承継に相当します。

日本では、「家業を継ぐ」のが当たり前とされてきました。それもあって、家業を脈々と続けてこられた超老舗企業が、日本には多くあります。中でも、大阪市天王寺区に本社を置く(株)金剛組という建設業を営む会社の創業は、西暦578年といいます。

金剛組の初代・金剛重光(宮大工)は、何とあの聖徳太子の命により、朝鮮半島の百済から招かれた3人の工匠のうちの1人でした。われわれが学校で学んだ飛鳥時代が、「いつからいつまでか」については諸説あります。それでも、593~628年前後から、大化の改新の645年までとするのが普通です。金剛組の創業は、飛鳥時代より前ということになる可能性もあるです。日本経済大学の後藤俊夫特任教授は、日本全国の長寿企業を調べており、その後藤教授は、金剛組を「世界最古」と認定してもいます。

ただ、その金剛組でさえ金剛一族による経営は、2005年10月30日に終えんを迎えることになりました。翌11月1日には、大阪市淀川区に本社を構える髙松建設が全額出資の新生・金剛組が設立。年が明けてすぐの06年1月16日、金剛家の同族経営は終わってしまいました。現在、金剛組の代表取締役会長・刀根健一氏は髙松建設出身です。

“家業を継ぐ”のを迷う原因

“家業を継ぐ”、あるいは、“継がない”の判断は非常に重い責任をともなうため、慎重に行う必要があるでしょう。

従って、自身がその判断をする必要性に迫られたときには、相当に迷うことが少なくないようです。迷う点については、以下の4点が考えられます。

  • ①既存従業員との関係
  • ②借入金額の大きさ
  • ③後戻りができない
  • ④勉強が大変

ここからはその4つの悩みについて少し見ていこうと思います。

既存従業員との関係

既存従業員たちからしてみれば、突然やって来た後継者が、いきなり上から指図してくることになるわけです。現場については、長年勤めている既存従業員たちの方が詳しいこともあります。その指図が、的を外していることも少なくはないでしょう。そこに嫉妬心なども加わって、“あたりがきつい”・“聞こえよがしに嫌みを言われる”などといったことはよくあることです。

借入金額の大きさ

優良企業の代名詞でもある無借金経営ができる会社など、それほど多いものではありません。信用調査の東京商工リサーチが19年9月11日に公表したデータによると、金融機関などからの借入金が“0”だったのは4社に1社。ただし、これは大企業も含めた数字です。 資本金1億円未満の中小企業の34.2%は、同じく東京商工リサーチに対して、債務に過剰感を感じていることを回答しているのです。家業を継ぐべきかどうかを本格的に問われるタイミングで、家業の財務内容の実態を初めて知らされることもあるでしょう。そのときの借入金額の大きさに驚き、返済できるかどうかに悩む後継者候補が少なくないのも現実です。

後戻りができない

後継者候補が、家業とはまったく関係のない会社のサラリーマンであることも多いものです。その会社の経営が順調である場合などは、特に悩むことでしょう。家業を継ぐとなると、順調な会社を辞める必要があります。安定性を捨ててまで借入金の多い家業を継ぐべきかどうか、誰しもが悩んで当然です。

出戻り転職もできないわけではありませんが、それなりの問題もついて回ることになります。逆に、家業の方では既存従業員や顧客たちからのプレッシャーがあるため、個人的都合でそうそう簡単に辞めるというわけにはいきません。

勉強が大変

後継者がある程度以上の大きな、そして安定した会社のサラリーマンなどであるときには、経営の勉強などはする必要に迫られないものです。経営者として求められる財務・労務・法律などの分野の勉強を、新たに始めなければなりません。

家業を継ぐことのメリット・デメリットについて解説!

「家業を継ぐべきか」という重い決断に迫られたときには、継いだときと継がなかったときそれぞれのメリットとデメリットを、比較検討することが一般的には勧められます。

継いだときのメリット

①すべてを自身の判断で行える

サラリーマンなら平日の9時から17時は、基本的に拘束されます。これが経営者となれば、“定時”などといった概念からは解放されます。その日の仕事量が少なければ、早々に退社すればいいのです。また、実家=職場であることも多く、その意味からも自由に使える時間を増やせる可能性が高いと言えるでしょう。また、事業方針の決定権を持てるようにもなります。これにだいご味と充実感を感じる人は、少なくないはずです。サラリーマン時代なら事業方針について不満があったとしても、せいぜい同僚と退社後の飲み屋で愚痴を言い合うくらいしかできません。

②新しい人脈

今勤めている会社と家業がまったく違う業種である場合などは特に、それまでには会うことのなかったタイプの人たちとの人脈形成をすることができるようになります。人間としての成長も必ずあるでしょう。また、現経営者の親族であるため、取引先などとの信頼関係は得やすく、スムーズに事が運ぶのもメリットの1つです。

③定年がない

サラリーマンにはある定年がないのは魅力でしょう。親がサラリーマンで本人もサラリーマンという人たちは、家業を継ぐという選択肢のある人のことを実はうらやましく思っているものです。

④所得が増える可能性

そもそも日本は、横並び意識の強い国です。日本のサラリーマン社会にもまだまだその傾向が根強く、すごい成果を出したからと収入を特別大きく増やしてもらえる会社が多くはないのが実際です。これについてもサラリーマンしか選択肢のない人たちからは、うらやましく思われています。

⑤親族の将来の選択肢を増やせる

①から④のメリットがある選択肢を、かわいい親族に与えてやれる可能性があります。親族たちが家業を継ぐことに同意しない場合には、そのとき初めて役員・従業員承継や第三者承継の選択肢を考えればいいのです。そして、その際には事業の売却益を得ることも期待できます。

継いだときのデメリット

①借入金

日本の中小企業では、無借金で経営されている可能性の方が小さいです。借り入れも承継することから、家業の借入金額が大きい場合には、かなりの不安にさいなまれることもあるかも知れません。いざ後継者の代で廃業ということになれば、後継者がその借金を返していかなければならないのです。

②雇用の苦労

何事も経験です。これは、経験してみなければ、それについての深い部分までは、絶対に理解できないということでもあります。後継者がサラリーマンだった場合、人を雇うことは生まれて初めての経験です。初めての経験には、苦労がつきまとうものです。

③安定しない収入

上述したように、日本のサラリーマンはとても頑張ったからと、収入が飛躍的に上がるわけではありません。その代わり、成績が少々悪くてもクビになることは少なく、安定した職業であると言うことができます。

家業を継いで経営者となることで、収入が大きく伸びる可能性がある一方、大きく落ち込む可能性も否定できません。

④仕事に縛られる可能性も

時間を自由につくり出せる可能性のあることも上述しましたが、突然拘束されることもありえます。休日だったつもりが、いきなり呼び出されることもありうるでしょう。

まとめ

家業を受け継ぐか否かの判断に迫られている人は、これらのことを踏まえて慎重に判断して下さい。

他方で今の経営者は承継するタイミングで後継者が考えるこれらのことを、先に踏まえておく必要があります。そして、承継よりかなり早い時期から、後継者が承継することで得られるメリットが、できるだけ大きくなるよう現経営者は動いてやるべきでしょう。

何かご悩みなどがございましたら、是非下記のリンクより、お気軽にご相談ください。


記事監修

三戸政和(Maksazu Mito)

2005年ソフトバンク・インベストメント入社。兵庫県議会議員を経て、2016年日本創生投資を投資予算30億円で創設し、中小企業に対する事業再生・事業承継に関するバイアウト投資を行う。


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