シェルカンパニーとは、M&Aにおいては、SPC(特定目的会社)と同義で、資金調達、債券発行といった特定の目的の際に設立される会社のことを指します。特に、LBOスキームを活用する際に、このシェルカンパニーが利用されます。買い手は、シェルカンパニーを利用することによって、金融機関から高利率ながら、信用リスクなしに高額の買収資金を借りることができるうえ、この資金調達を通じて、手元の資金が少ない状態でもM&A(高額のM&A)が可能になります。しかし、LBOでは、買収・合併後の会社が生み出したキャッシュの多くが、返済条件が高まった金融機関への返済へとあてられるので、安全性や将来性を吟味し、しっかりとした準備が必要になります。
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記事監修
三戸政和(Maksazu Mito)
2005年ソフトバンク・インベストメント入社。兵庫県議会議員を経て、2016年日本創生投資を投資予算30億円で創設し、中小企業に対する事業再生・事業承継に関するバイアウト投資を行う。